突然ご家族様に不幸があった時に、
遺影にする写真が一枚も見つからないというご家庭もあることでしょう。
葬儀の準備でバタバタしている中で、
アルバムをひっくり返して写真を探すと、
集合写真が一枚だけあった…
なんていうご家庭もあるかもしれません。
「遺影の写真が集合写真でいいの?」
と心配にもなりますよね。
そこで遺影写真が無い時の対処法について解説したいと思います。
遺影の写真が無い場合は…集合写真からでも切り取れる?
高齢者の中には写真嫌いや、
写真を撮る習慣のない人もいます。
遺影が必要になり写真を探しても、
やっと出てきたのが50年前の若かりし頃の写真や、
色あせた写真しかないというご家庭もあることでしょう。
今の技術なら色あせていても、
引き延ばして遺影にすることは可能ですが、
近影でないためちょっとイメージが違うということにもなりかねません。
一番近い写真は老人会の旅行に行った時の、
集合写真しかないということもあり得ます。
先にも述べた通り、最近の技術はかなり進歩していて、
集合写真にかろうじて写っている故人の顔を切り取って大きく引き伸ばすことは可能です。
少しボケた感じになるかもしれませんが、
顔を切り取って服は別にはめ込むことも可能なので、
集合写真でも十分遺影になりますよ。
遺影の写真が無い場合、似顔絵でも良いの!?
どうしても遺影になりそうな写真がない。
そういえば以前に旅行に行った先で、
似顔絵を描いてもらったことがあったっけ。
これを遺影に使おうかな?
いや似顔絵は写真じゃないからダメ?
こんな疑問を感じている方はいませんか?
結論を先に申し上げますと、
似顔絵を遺影にしても構いません。
リアルに書かれた似顔絵でも、
ちょっとデフォルメされた似顔絵でも、
ご家族様が納得しているのなら遺影にしても大丈夫ですよ。
似顔絵は写真にはない温かさがあり、
夢のツーショットも可能です。
最近では終活の一環として、
自ら遺影にして欲しい似顔絵制作を依頼する方もいます。
先に亡くなられた旦那さんとのツーショットも、
似顔絵なら可能ですよ。
遺影はなくてもいい?
遺影は葬式を行う時に、
一番目に入るものですよね。
実は葬儀屋さんの意見では、
無理に遺影を飾らなくてもいいということ。
昔は、葬式の時は遺影はありませんでした。
遺影を飾るという風習はごく最近、
当たり前になったのですね。
僧侶に聞いても、
遺影はあってもなくてもいいそうです。
お位牌と供花があればそれで十分なのだそうです。
遺影がないとお参りに来られた人が、
一瞬「??」という感じになってしまいますが、
あまりにイメージが違い過ぎる若かりし頃の写真や、
ピンボケがひどいものを飾るのなら、
いっそのことない方がいい場合もあります。
葬儀社によっては、
若かりし頃の写真などは「想い出」として、
特別に飾るコーナーを設けてくれる場合もあります。
お葬式は故人の供養のために行うものですから、
判で押したような、
世間一般と同じようにしなければいけないという訳ではありません。
故人らしく、
あるいはご遺族様の希望などを十分踏まえて、
よいお葬式にすることが肝心です。
最近は終活で遺影を用意することもある
高齢になってきた家族に、
何もないのにいきなり「写真を撮ろう」というと、
「遺影の準備?」
「縁起でもない」
と思われそうで、
言い出しにくいですよね。
最近は終活と言って、
人生の終わりに向けての活動というのを行う人も増えています。
注意して欲しいのが、
終活とは人生の後始末をして死を待つという後ろ向きな活動ではありません。
後悔なく満足して人生の終わりを迎えるための準備活動です。
その一環として自分のきれいな姿を遺影にしてもらうために、
写真を用意する人もいます。
似顔絵でもいいので良い遺影が飾れるように、
本人やご家族様が生前に積極的に用意しても何も悪い事ではありませんよ。
まとめ
遺影は集合写真でも似顔絵でも大丈夫です。
しかし似顔絵はすぐにできるものではありませんし、
集合写真は引き伸ばすとちょっとボケたようになってしまう可能性もあります。
縁起が悪そうに感じられますが、
早いうちから、
遺影についてちょっと考えてみてもいいのではないでしょうか?